ラスベガスに貢献Yonema Bill Tomiyasuさん

はの
こんにちは!
ラスベガスの「はの」です。

8月のラスベガス。

まさに真夏で日中の気温は45℃を超えて暑っちー。公園は暑すぎて誰もいない。

以前、職場で一緒に働いていたマネージャーさんが

「ラスベガスには日系人の名前からとった小学校があるから、その人がどういう人でラスベガスにどんな影響を与えたかを知るためにも、実際にその小学校に行って見ておいでよ!」

と話をしていました。

正直なところ外は暑く目の前の仕事で忙しかったこともあり、

「日本から移住してきた人の名前が小学校の名前になっているの?」

と、あまり気に留めてはいませんでしたがその後暫くして隣街ボルダーシティーにあるフーバーダムミュージアムへ行った時に、Yonema Bill Tomiyasuさんがフーバーダム建設に携わったということが書かれてあり

「あ、Tomiyasuさんってあのマネージャーさんが話をしていた小学校の名前になった人だ!」

とやっと気が付きました。

そこで今回はラスベガスに貢献されたYonema Bill Tomiyasuさんについてご紹介させて頂きます。

それでは早速始めて行きましょう!

Yonema Bill Tomiyasuさん

Tomiyasuさんは1882年生まれで長崎県ご出身。
(文献によっては熊本県で生まれたと書かれてありました)

1898年16歳の時にカナダのブリティッシュコロンビアに移り住み、その後カリフォルニア州に移住してからざまな園芸や植物園の仕事に携わってきたそうです。

当時のカリフォルニア州は移民の方々が土地を所有することが許されていなかった時代だったので、1914年にネバダ州のラスベガスに約40エーカー(約48,970坪)の土地を現在のSunset Park付近に購入されました。

(Pecos StとSunset St.の交差点)

その後日本にいらっしゃった女性とご結婚をされて2人の男の子と2人の女の子をもうけ、現在はラスベガスの地で安らかに眠っていらっしゃいます。

(第2次世界大戦中はカリフォルニア州や他州では強制収容所へ行った日系人の方が多くいらっしゃいましたがTomiyasuさんはネバダ州にいたので収容所へは行かれてないようです)

今回改めて文献や地元の新聞などでTomiyasuさんのコトを調べるまでは、100年以上も前に海外に渡ってきた日本人がこのラスベガスにいたことは知りませんでした。

ラスベガスの農場経営

(ラスベガス郊外のレッドロックキャニオンエリア)

日本の家族が初めてラスベガスに遊びにきた時に、

「ラスベガスって阿蘇山の火口みたいに岩と砂しかないんやね。こんな所に人は住めると?」

と質問されたことがあります。

水はコロラド川とそれをせき止めているフーバーダムがあり、食料は毎日カリフォルニア州や他州から送られてきますので人は住むことができますが、野菜などは植物が育つ土壌と水がなければ難しいです。

ラスベガスの街路樹には地下のスプリンクラーシステムが張り巡らされており水がなければ枯れてしまいます。

以前他州からラスベガスに移住されてきた人のお宅へ行くと、裏庭にはテントのような日よけカバーをして園芸用品店Star Nurseryで購入した土の上にこのようなお野菜を植えていらっしゃいました。

・ネギ
・スイカ
・キュウリ
・トマト
・青じそ

地面にはもちろんスプリンクラーを設置して野菜がぐんぐんと育っているのを見てびっくりしました。

そして

「Star Nurseryへ行けば野菜を植える時期や砂漠の気候に強い野菜なども教えてくれるよ!」

と話していたコトを覚えています。

(毎年花を咲かせる植物。生命力を感じます)

さてTomiyasuさんがラスベガスに土地を購入したのは1914年。

この乾燥地帯で生計を立てる為にはじめのうちは乾燥した気候でも育て易いアルファルファ(マメ科ウマゴヤシ属の多年草で日本語では糸もやし)を栽培されていたそうです。

アルファルファはお洒落なカフェやレストランなどではよく使われていますね。こちらは栄養価の高い植物です。

この乾燥したラスベガスで作物を育てるにはどのようにしたらよいか試行錯誤を重ね、独自の植え付けスケジュールや生産技術を開発されました。

Tomiyasuさんが作っていた野菜は以下の通りです。

・メロン
・ピーマン
・ブリュッセルスプラウト
・レタス
・キャベツ
・玉ねぎ
・人参
・大根
・ビーツ

はの
100年前の乾燥地帯ラスベガスでこのような野菜が作れるの?と思ってしまいました。

農場で採れたお野菜はラスベガスのレストランや小売店だけでなく近隣地域であるBoulder City、Beatty、Jean、Goodsprings、Sloanにも届けていたそうです。

当時のラスベガスではお野菜やお肉のほとんどはカリフォルニア州から送られてきていましたので、Tomiyasuさんの農業技術はラスベガスにとって重要な役割を果たしたことは言うまでもありません。

Star Nurseryなどの園芸用品店へ行くとラスベガスで育てる花や野菜の植え時期が表になっているものがあり、それを作り出したのはもしかするとTomiyasuさんではないでしょうか。
(これについては詳しい情報を見つけることができませんでした)

フーバーダムの建設

1931年からフーバーダムの建設が始まりました。

ダムの建設会社Six Companiesがボルダーシティーの食料品店を開いており、Tomiyasuさんは農場で採れた新鮮なお野菜等をそこへ卸していたというコトが、ボルダーシティーにあるミュージアムに書かれていました。

あの時代は大型機械などはありませんでしたのでダムを作るのは人々の手。

過酷なダム建設に携わる方々は肉体労働で栄養価の高い食品が必要でしたので、その労働者の方々へ栄養価の高い食品を提供し続けたということで貢献されています。

Tomiyasuさんがダムに携わったという意味がここでようやく分かりました。

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その後ラスベガスが都市化を進めるにつれて、Tomiyasuさんは農業収益を失い造園業に転向。

その後は造園と園芸の分野でラスベガスに貢献し続け、Tomiyasuさんが作り出した植物リストと植物カレンダーは今でもネバダ州のコミュニティーで利用され続けているそうです。

小学校の名前

Yonema Bill Tomiyasu Elementary School

ラスベガス・ハリーリード国際空港から車で約10分の場所の住宅地の中にYomiyasuさんの功績を称えてこの小学校があります。(Tomiyasuさんのお子さんが通われていた学校と思われます。)

今でもこの小学校は地元の子供達が通っていて、この日はちょうど夏休みの最終日で看板には8月7日から新学期が始まりますと書かれてありました。

正面玄関のすぐ左側には大きな木が一本立っておりそこの日陰で一休みをしました。

今これを書きながら考えるとあの木はTomiyasuさんが育てた苗木だったのかなと思っています。

(住所:5445 Annie Oakley Dr, Las Vegas, NV 89120)

道路の名前

ラスベガスのハリーリード国際空港近くにSunset Parkがあります。

そのすぐ隣りにある土地は現在はアメリカの有名歌手Wayne Newtonさんが所有されていましたが、その前はここにTomiyasuさんの農場があったコトを知りました。

(Source: Google Map

Google Mapでこの周辺を見ると敷地の中に池のようなものがあるのが分かります。こちらに水源があったのでこの場所を選ばれたのでしょう。

そしてそのWayne Newtonさんのお宅とSunset Parkの間にある道はS Tomiyasu Lnと道路の名前になっています。

(Sunset StとPecos Stの角にはWayne Newtonのサイン)

8月の上旬、ラスベガスの気温が一番高くなる午後2時頃。
実際にこの場所に立つと暑すぎて立っていられない程でした。

100年前にTomiyasuさんがここで農業をされていた時はこのような暑さの中でどうやって作物を育てていたのだろうか?

そんなコトを想像をしてしまいました。

まとめ

今回はラスベガスに貢献したTomiyasuさんについてご紹介させて頂きました。

今の時代に生きる私達がここラスベガスで暮らせるのは、Tomiyasuさんやその他人生の先輩の方々の只ならぬ努力や苦労、地域の方々との信頼関係によって成り立っていると常々感じます。

海外で見ず知らずの人から

「日本のOOさんには大変お世話になりました。うちの街に小学校を作ってくれたおかげて自分自身も教育を受けることができて、このような仕事に携わることができています。もし日本でOOさんに会うコトがあれば宜しくお伝えください。」

と声を掛けられることもあり、Tomiyasuさんもそのように地域に貢献された方のお一人ではないでしょうか。

私自身も誰かのお役に立てるコトを小さくてもやっていきたいです。

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*今回の記事はUNLVのUniversity Librariesの情報を参考にさせて頂きました。(Source: UNLV University Libraries

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