ラスベガスの「はの」です。
5年振りにザイオン国立公園に行ってきました。
何度訪れてもザイオンには写真や動画に収めきれないほどの四季折々の自然の美しさがあり、岩山の迫力、深い渓谷、100年前に人の手で掘られたトンネルなどに圧倒にはされます。
今回は、以前から一度はゆっくりと散策してみたかったSpringdaleの街に行って、美味しいモノを食べ宿泊してきました。
そこでこちらの記事ではザイオン国立公園の魅力やあまり知られていない隠れたポイントをご紹介します。
そんな私はラスベガス在住約18年、旅行関連の仕事をしています。
それでは早速初めていきましょう!
ザイオン国立公園
ザイオン国立公園はラスベガス中心部から車で約3時間半、アメリカ南西部のユタ州に位置していてます。
ラスベガスがあるネバダ州とユタ州には1時間の時差。
ザイオンの手前の街Springdaleまでくると、地層学の授業で習ったような風景が見えてきます。
この日は桜に似た花が満開でした。
この地域は、砂岩で作られた中生代の三畳紀~ジュラ紀の地層と言われ、恐竜が生きていた時代の約2億5000万年前に堆積したものとか。
特にCanyon Overlook Trail周辺の道路では、地殻変動や堆積によってできた地層を見る事ができます。
今回は行けなかったのですが、ガイドブックやネットによく出てくる有名なポイントThe Narrows。
両側の岩壁がとっても近接しているためにこの名前(Narrow=狭い)が付けられています。
Photo by Grace Wojciechowski
ここへ行くには、シャトルバスでTemple of Sinawava⑨へ行きトレイルを歩き、その後バージンリバーの中をザクザク歩いた先にあります。
そして公園内には、ムールジカ、カリフォルニアビッグホーンシープ、コヨーテ、ボブキャット、リスなどの野生動物が生息していますので、タイミングがあえば野生動物に遭遇するかもしれません。
Photo by Thomas Shockey
この日はトレイルを歩いていると岩の陰からリスが出てきて食べ物を探していました。
今回は、ビジターセンターからキャニオンジャンクションまでバージン側沿いにあるPa’rusトレイルを周りの景色を眺めながらゆっくりと朝散歩。
このトレイルは観光客が少なく平坦な道なので、車椅子や乳母車を押しながらゆっくりと歩けるような場所です。
シャトルバス(環境への取り組み)
ザイオン国立公園では2000年頃からサスティナビリティ(Sustainability)の考え方が取り入れられ、自家用車による交通渋滞による環境への影響を軽減するために、一部シャトルバスのサービスが行われています。
サスティナビリティ(持続可能性)?
今を生きる私達だけでなく、将来の世代も同じように必要な資源や機会を持ち続けることを意味しています。
この概念は、環境、社会、経済の3つの側面に渡って重要視されており、環境面では地球の資源を持続可能なレベルで利用し、生態系に与える影響を最小限に抑え、これには、再生可能エネルギーの利用、廃棄物のリサイクル、生物多様性の保護などが含まれいます。
とは言え、ザイオン国立公園の人や車の込み具合を見ていると、オーバーツーリズムという言葉の印象の方が強いです。
3月中旬の朝9時。
ビジターセンターの駐車場は比較的に空いていましたが、正午になると既に満車。そしてシャトルバスの始発駅である乗り場には正午頃は長~い行列が出来ていました。
シャトルバスは夏場は朝6時から運行しています。
シャトルバスの最新情報は、時期や当日の状況によって異なりますのでザイオン国立公園の公式ウェブサイトをご確認下さい。
シャトルバスから観える景色。素晴らしい!
自然の素晴らしさに圧倒されてしまいます。
この日は、落石の為にWeeping RockポイントとBig Bendポイントが閉鎖されていました。
公園に到着するとビジターセンターなどで最新状況をご確認下さい。
トレイルを歩いていると遠くからは鳥の声が聞こえ、そしてバージン川の穏やかな水の音に心身ともに癒されました。
最後にビジターセンターに立ち寄ってみました。
ザイオン国立公園内ではペットボトル入りの水を販売しておらず、環境保護を促進するためにペットボトルなどの廃棄物を減らし、環境に与える影響を軽減するための一環として行われています。
その代わりに公園内や近くの街Springdaleには水の給水所が設置されてました。
オレゴン州に行ったらよく見るような光景です。
100年前に出来た見事なトンネル
ザイオン国立公園はサウスエントランスとイーストエントランスを結ぶZion Mount Carmelトンネルが通っています。
このトンネルは1930年代に建設され、全長1.1マイル(約1.77キロメートル)、最も高い部分で約13フィート(約4メートル)の天井が作られています。
そしてこのトンネルの中腹には崖の断面に設けられた6つの窓があり、ここで車を停車することは出来ませんが、その窓からはザイオンの壮大な景色を一望することができます。
実際にこのトンネルを通ると各窓から見える景色がそれぞれ違って見え、これを設計した人はこの景色を見て欲しかったのかなと想像してしまいます。
おまけ:裏ザイオン
ザイオン国立公園サウスエントランス入口の20km手前にVirginという街があります。
この街にあるホテルZion Wildflower Resortから北上するとザイオンの裏側にあるKolob Campgroundまで続く道があります。
(3月中旬は途中から雪でKolob Campgroundまでは行けませんでした)
この道沿いにはまた違ったザイオンの風景があり、キャンプ場やトレイルがいくつかあります。
ここは観光客の人は行かないような場所ですが、周りに誰もいない所で動物や自然の音を聴きながらボーっとするには最適です。
ザイオンの隠れたポイント。
宿泊施設&レストラン
今回はSpringHill Suites by Marriott Springdale Zion National Parkに宿泊してみました。
ザイオン国立公園に近接したSpringdaleにあるホテルで、とっても便利な場所にあります。
住所:1141 Canyon Springs Rd, Springdale, UT 84767
夏場はプールがオープンしていますので、ザイオンでハイキングなどを楽しんだ後にゆっくりとプールサイドで過ごすのもいいですね。
ここではチェックインカウンターから観えたキャニオンの景色がとても綺麗でした。
レストラン
今回はホテルから徒歩で行けるこちらの2つのレストランへ行ってみました。
CAMP OUTPOST CO.
住所:709 Zion Park Blvd, Springdale, UT 84767
アメリカンフードのレストランで、想像通り美味しいチーズバーガーがやってきました。
ジューシーなパティととろけるチーズ、そして柔らかく香ばしいバンズが絶妙な組み合わせ。
レストランのテラスから眺めたザイオンの景色。息をのむほど素晴らしかったです。
Zion Pizza & Noodle Co
868 Zion – Mount Carmel Hwy, Springdale, UT 84767
Zion Pizza & Noodle Coは、焼き立てのピザが美味しかったです。
特にガーリックチーズにローズマリーが入ったピザは、パンのような生地にたっぷりの濃厚チーズとローズマリーの香りが口の中で広がり、ラスベガスで食べるピザとは違って初めて食べる感覚のピザでした。
Springdaleには約25のレストラン、約22のギフトショップやギャラリーがありSpringdaleの街からはザイオンの景色が比較的にどこからでも見えていました。
注意点
交通渋滞
夏場にザイオン国立公園への旅行を計画する場合、9~10時までに現地に到着しないと各所で混んでいます。
園内に駐車場が少なく、3月中旬であっても正午過ぎには公園内の駐車場は満車でした。
ラスベガスとザイオン国立公園は1時間の時差がありますので、その点も考慮しながら計画を立てられる事をおススメします。
体調の管理
アメリカ西海岸の気候はカラっとして過ごし易いのですが、夏場は熱中症(Heat Exhaustion)と熱射病(Heat Stroke)による体調の変化には十分にご注意下さい。
ザイオン国立公園ではこのように注意を促す看板が立てられています。
特に熱射病(Heat Stroke)は、体温が極端に上昇し、体の熱の調節機能が失われた状態になり危険な状態にもなりかねませんので、無理をせずゆっくりしたペースでカラダと相談しながらお楽しみください。
また水分不足から気付かぬうちに脱水症状を起こしてしまう可能性がありますので、小まめな水分補給を心がけて下さい。
まとめ
今回の記事ではザイオン国立公園についてご紹介させて頂きました。
ザイオン国立公園では、言葉や映像では伝わりきれない息をのむような絶景が広がっており、約100年前に絶壁の中に造られたトンネルは言葉を失うほどです。
公園近くにある街Springdaleにはレストランやお土産屋さんが立ち並び、それは非現実の世界が広がって癒されます。小さな街なのでどちらのレストランにも、お隣のテーブルには同じ家族が座っていてお互いにニッコリしました。
この夏、ザイオン国立公園へ行こうと考えていらっしゃる方に、少しでも旅のお役に立てば幸いです。
最後まで読んで下さってありがとうございました。
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