食品関連コンベンション│2024 Winter Fancy Food Showに行ってみた!

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はの
こんにちは!
ラスベガスの「はの」です。

2024年1月に、ラスベガスのコンベンションセンターで行われたFancy Food Showに初めて行ってきました。

以前、一緒に働いていた友人が、1月は食べ物のコンベンションがあるから忙しいと話をしていて、

「食べ物のコンベンション?何のコンベンション?」

と、このような疑問を持っていました。

・Fancy Foodってどんなコンベンション?
・誰を対象としているのだろう?
・どのような会社が参加しているの?

実際に参加してみると、具体的にどのような展示があり誰を対象としているかがよく分かりました。

そこで今回はFancy Food Showについてご紹介させて頂きます。

そんな私はラスベガス在住約18年。
それでは早速初めて行きましょう!

Fancy Food Show

Specialty Food Associations (以下:SFA)は、1952年に設立された非営利団体で「会員制」の業界団体です。

現在は世界中で約3500以上の企業や専門店が加盟しています。

会員さんは食品に関わる専門職人さんから、輸入業者、卸売業者、流通業者、小売業者、起業家など様々で、

このSFAが主催となり1年に2回会員向けに行うコンベンションがFancy Food Showです。

その為、会場には至る所にSFAの文字。

このコンベンションは、試食や展示だけでなくセミナーが行われていたり、食品業界の最新情報などを共有して食品関連の業界としての「コニュニティー」の役割があるようです。

夏はニューヨーク、冬はラスベガスで行われています。(2024年1月現在)

展示企業は約1100以上で、日本の日本貿易振興機構は、このイベントのパートナーになっていました。

さて、前置きが長くなってしまいましたが、コンベンションセンターWest Hallの隣りにあるホテルFountainblueaに車を駐車して歩いて会場に向かいます。

まずはバッジのピックアップ。

オフィシャルウェブサイトで調べてみると、このコンベンションは、入場料を支払えばメンバーだけでなく一般の人も入場ができるようです。

QRコードを提示すると、その場でバッジを印刷してくれ、準備万端で会場の中へ!

会場内の様子

出展企業は、アメリカ全土、海外からやってきた食品専門店、飲料、製造販売業者、卸売り業者、小売店などで、具体的にはこのような出展者です。

・ピザの生地を製造販売
・ハムの加工製造販売
・チーズの製造販売
・オリーブオイルの製造販売
・お菓子の製造販売
・パスタ製造販売
・スポーツドリンク生産販売
・クッキー製造販売
・ケーキ製造販売
・ビーガンフード製造販売
・精肉の卸し業者
・シーフード卸し業者
・調味料製造販売
・冷凍食品製造販売
・果物の卸し業者
・飲料メーカー
・製品梱包専門の業者

会場内を歩き回っていると、製造販売業者が多い感じがしました。

Lettieri & Co. Ltd

例えば、こちらのLettieri & Co Ltd。

カリフォルニア州にある会社でヨーロッパから専門食材(チーズ、ハム、オリーブオイル、パスタ、ピザなど)を輸入してアメリカのスーパーや専門店、レストランに流通卸しをしているとのこと。

Mitica

イタリアの食材を専門に取り扱うブランドで、主にチーズ、お肉、パスタ、パスタドレッシング、お菓子などをイタリアからアメリカに輸入して販売流通されている会社です。

こちらではProsciuttoの実演が行われており、初めて目の前で見るとこんなに薄く切れるものなのかとびっくりしてしまいました。アメリカのパーティーへ行くと必ずチーズ、オリーブ、ハムのおつまみセットが出てきますので、それだけ販売業者さんが多いのも納得できます。

OKF Corporation

韓国を代表する飲料メーカーOKF。現在は世界180か国以上に生産と輸出を行わっているそうです。

そしてアロエ飲料の76%のシェアはこちらの飲料だそうで、これまでアロエジュースを飲んだ時には気に留めていませんでしたが、もしかするとこちらの製品だったのかもしれません。

最近、ラスベガスの近所のフィリピンスーパーマーケットによく行くのですが、そこではこのメーカーの飲料をよく目にしますので、今回のコンベンションに参加してOKFについてよく分かりました。

その他

こちらのブースは商品の梱包やパッケージに張るシールなどを作成する会社。会社の仲間が集まっているのかブースの中で楽しそうにみんなで会話していらっしゃいました。

食品に関わる業者が多岐に渡って参加されていました。

セミナー

会場内には、3か所くらいにステージが設けられていて、メンバーさん向けの勉強会などが行われていました。

こちらを通りかかった時には、アメリカの年齢別における消費についての講演されており、マーケティングについて皆さん熱心に学んでいらっしゃいました。

次のステージを通りかかると、日系の企業さんがデモンストレーションを行っていました。

どの果物や商品を組み合わせると、今流行りのカクテルを作るコトができ、仕上げはローズマリーを使うと、こんなに美味しいカクテルの出来上がり。

と、SFAに参加している企業さんのPRも行っていました。

日本からの参加企業さん

JAPAN JETRO(日本貿易振興機構)のパビリオンでは、日本から参加の企業さんとそれに加えてアメリカに支社があるような企業さん約70社以上が参加されていました。

こちらでは、お話しをさせて頂いた企業さんを6社ご紹介。

静岡県温室農業協同組合さん

見るからに美味しそうな静岡クラウンメロン。

外見の網目が美しく中は甘~く上品な味。このような美味しいメロンは世界のどこを探しても見つからない気がします。

アメリカのスーパーで販売されているメロンは、このような高級メロンとは比べ物にならない程。初めてアメリカでメロンを食べた時にはある意味カルチャーショックを受けました。

アメリカで日本のフードチャンネルを観ていると、割烹料理などの食後のデザートにはよくメロンが出てきます。

アメリカ人の友達に「なんで日本人はデザートにメロンを食べるの?」

という質問をされたことがあり、

日本ではメロンは高級品で誰もが気軽に食べることができないフルーツ、ギフトなどにメロンを送る人が多いと教えてあげたことがあります。

Kobayashi Seimen社

北海道とロサンゼルスに製麺工場がある小林製麺(Kobayashi Noodle USA)さん。

こちらには、Gluten Freeのラーメンが置いてありました!

最近はグルテンフリーの商品が沢山出てきていますがラーメンでは初めてです。

遺伝子組み換えがされていない日本の米粉を使い、この麺に合うようなスープが付いているそうです。

試食してみると、生ラーメンのようで想像以上に美味しくてびっくり。

すでにアメリカのAmazonでは販売されているとのことですので、ご興味のある方はこちらをチェック。リンク

共栄製茶(森半)社

京都宇治からご参加の共栄製茶さん。

1836年に森半製茶所を創業して以来、日本の伝統的なお茶を守り続けているという歴史がある製茶屋さんです。

こちらでお茶の試飲をさせて頂きました。京都のお茶は静岡や福岡のお茶とは少し違った甘味のあるお茶なんだなと感じました。普段飲んでいる八女茶とは風味が違いとっても美味しかったです。

Den’s Tea社

(Den chanカレンダー)

静岡県に本社がある白形傳四郎商店のアメリカ支社からご参加です。

アメリカでは業務用の抹茶パウダーなどをレストランなどに卸しているそうです。

こちらでは、ご担当の方がご丁寧に取り扱い商品を説明して下さいました。

こちらの製品を使って抹茶とほうじ茶のアイスクリームを頂き、抹茶アイスはアメリカではよく良く知られていますが、ほうじ茶はまだまだ知られていないので、アメリカでもっと広げていきたいとか。

(キッチンの冷蔵庫に貼ってみた)

栄光堂商事さん

1877年岐阜県の大垣市で創業されたお菓子の会社さん。

現在は、アミューズメント向けのお菓子の卸やお客様のニーズに合わせたカスタムお菓子などをオンラインなどでも販売されていらっしゃいるようです。

こちらでは、ふんわりケーキ(バナナ味)を試食させて頂きました。

このふわっとした感覚は、日本でしか食べられないな~

触感が違いますよね。

以前、オフィスで仕事をしていた時に、隣りに座っていたアメリカ人の同僚(日本ファン)が、

「日本に行ったら日本のお菓子をたくさん買ってきてね!日本のお菓子は、アメリカにはないような美味しさだから!」

と、熱弁していたのを思い出しました。

そんな彼女にも食べさせたいふんわりケーキでした。

このケーキ、現在はアメリカでは販売されておらずこれから販路を広めたいとのこと。

ラスベガスの中田マーケットでこのケーキが販売されるのを待っています。

明星食品(MYOJO)社

ラスベガスのスーパーでよく見かけるラーメン明星食品(myojo)を見つけました。

新商品の生めん焼きそばは、ドライ麺よりももっちりとしてとっても美味しかったです。

焼きそばは2個パックで販売されていますが、作るのが面倒な時はこのカップ麺の焼きそばはおススメだなと思いました。

そして、このブースにいらっしゃった方々を見ていると、和気あいあいとした雰囲気があり、楽しい職場なんだろうな~と感じました。

名刺を頂くとラーメンの袋の形をしていたのが可愛かったです。

ラスベガスのスーパーで、明星食品(myojo)のやきそばを見かけた時には食べてみます。

その後(2024年8月)、明星食品(myojo)の生焼きそばを食べてみると、レストランで食べるようなクオリティーで、びっくりする程美味しかったです。

「生の焼きそばってこんなに美味しいの?!」

という感動を覚えました。

アメリカで醤油といったらキッコーマン。

こちらの企業さんも大きなブースを構えていました。

世界各地からの参加

コンベンションにはこのような国からも参加されていらっしゃいました。

・スペイン
・イタリア
・フランス
・ギリシャ
・モロッコ
・カナダ
・中国

その中でも比較的大きなブースはイタリア。

アメリカのスーパーへ流通視察へ行った時にとあるスーパーのマネージャーさんが、

世界中を旅するお客様がアメリカでもあの国で食べたモノを食べたいというニーズに合わせる為に、各国から本場の食材を調達して並べている

と話していた時に「へ~、アメリカにはそんなに世界を旅する人がいるんだ?」と思っていると、ラスベガスの身近な友達も春か夏はヨーロッパ、冬はメキシコへと旅する人が一定層いらっしゃることを知りました。

(モロッコのパビリオン)

老後に海外旅行ではなく、普段から家族で海外旅行している方々が結構多いと実感として感じています。

旅=食

旅を通して各国の食文化を知るのだなと思うと、例えこのイベントは食品関係ですが旅行にも繋がるものがありました。

(中国のパビリオン)

中国のブースでは、商品のパケージを紹介する業者さんやチャイナタウンでよく見るような味付け卵の販売会社がきていました。

今話題のトレンド商品

こちらのコンベンションで話題になっていたトレンドを厳選して3つ紹介します。

Cell based meat & seafood(培養肉や魚介類)

どの業界でも話題となって叫ばれているのがサスティナブル(持続可能性)なサービスや商品。食品関連では培養肉や培養魚介類がトレンドに入っていました。

家に帰ってよく調べてみると、培養肉とは従来のお肉の代わりとなるような代替え肉で、動物等から細胞を取って培養して本物のお肉と同じような味、風味、触感を作り出す技術というもので、

現時点では実用的ではないものの、今後予想される世界の人口増で食料危機に直面した際にはこの技術を使って作れるのだそう。

これは遺伝子組み換え食品とはまた違った技術で培養された肉や魚が作り出せるのでしょうか。国によっては既に商品化されているようですが、アメリカではまだ見たコトが有りません。

キノコ類

最近、ラスベガスにあるTrader Joe’sでよく見かけるのがシイタケやシメジ。

もちろんアメリカの普通のスーパーにもMushroomと名の付くキノコは販売されているのですが、シイタケやシメジ等のキノコ類も徐々にアメリカで広がりつつあり、キノコは風味や触感が比較的にどの食べ物によく合いまた健康食品としても人気があるからです。

最近、職場の同僚から教えてもらったMushroom Coffeeは3年くらい前から健康飲料として人気があり、キノコパウダーとコーヒーパウダーが半分づつ入っており栄養価が高く、コーヒーを楽しみながらカフェインを半分に軽減できるという点にも人気があるそうです。

これからのキノコ類は日本ブランドがアメリカで流通されるようになるのではと期待しています。

ノンアルコール飲料

ノンアルコール飲料では、スパークリングウォーターやフローズン飲料が人気があります。ラスベガスのスーパーへ行くともちろんアルコール飲料はありますが、その横にはこのような飲料水がかなり広いスペースで置いてあり、味も多種多様に揃っています。

コーヒーは今でも不動の人気があり日本人がお茶を毎日飲む感覚でアメリカではコーヒーを毎日飲む習慣があります。

最近ラスベガスで人気のコーヒーショップチェーンはDutch Bros Coffee。スタバに次ぐ人気でいつもドライブスルーには長蛇の列です。人気の秘訣はコーヒー以外の品揃えの多さに関係しているのかもしれません。

エネルギードリンクやフレーバーTeaなどがあり、まさにFASが紹介しているように今のトレンドにぴったり合っているのですね。

まとめ

(シアトルから参加のSugimoto Teaさん)

今回はラスベガスコンベンションセンターで行われた食品関連の見本市Winter Fancy Foodについてご紹介させて頂きました。

Specialty Food Associationsについての基本情報、展示企業、日本や海外からの食品会社、今トレンドの商品などはとても興味があり勉強になりました。このようなイベントに参加することによって、日本の食文化や商品を海外の人にも知ってもらえるのだなと感じました。

ラスベガスから発信を通じて日本を応援しています。

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