NAB Show 2024|放送通信のコンベンションに行ってみた!

はの
みなさん、こんにちは!
ラスベガスの「はの」です。

2024年4月13日から世界最大級の放送通信のコンベンションNAB Showがラスベガスコンベンションセンターで行われました!

今年のNAB Showは世界約41か国から約61,000人の参加があり、その半分以上は初めて参加する方々ということでした。

日本では円安が進んでいますので、海外のコンベンションへの参加を断念する方もいらっしゃるかと思います。

こちらの記事では、これまでNAB Showに参加したことがない方に向けて、前日のバッジの受け取りから、当日の会場の様子、コンテンツクリエーターCasey Neistatさんのトークショーまで会場の様子をご紹介します。

そんな私はラスベガス在住約18年、現在は旅行関連で働いています。

それでは早速始めていきましょう!

NAB Showについて

毎年4月に行われるNAB Show。

2024年は4月13~17日までラスベガスのコンベンションセンターで行われました。

NABとは、The National Association of Broadcastersの頭文字で、ワシントンDCに本社のある全米放送協会。

現在は、アメリカ国内に留まらず日本や世界各地に会員メンバーがいて、会員さんを含む、放送通信業界に従事する方々の為のコンベンションです。

基本的には一般公開はされておらず、入場料を支払い、且つ業界関係者、教育関係者、学生、投資家、メディア関係等のクローズドマーケットなのです。

コンベンションへの参加申し込みの際には、
・会社名
・役職
・従業員数
・ポジション
・専門分野

などを詳しく記入して、最後に顔写真をアップロードする必要があります。
(最近は名刺は必要ありません)

さて2024年度のNAB Showは、世界41か国から約61,000人が参加、約1300もの出展がありました。

昨年のコロナ禍後に行われたNAB Showは65,000人。

今年はその参加者数には届かなかったものの、約54%の人が今回初めてNAB Showに申し込みをしたということで、これが次世代に繋がって行くことを期待したいものです。

それでは登録が完了したところで、バッジのを引き方法を紹介します。

バッジピックアップ

(写真はイメージで昨年の様子)

NAB Showのバッジピックアップは、コンベンションの会場で受け取る方法と、2日前からはラスベガスの特定のホテルでデスクが設けられ、そこでも受け取ることができます。

主なバッジ受け取り会場は以下の通りです。

ラスベガスコンベンションセンター

各イベントホールには、建物内にバッジの受け取り場所Registrationが設けられていました。

West Hall
Central Hall
South Hall

また当日でもQRコードから参加の申し込みができるようになっていましたよ。

ホテルの会場

2024年度は以下13のホテルで受け取りが可能。

Resorts World
Wynn
Treasure Island
Horse Shore
Bellagio Hotel
Aria Hotel
NYNY
MGM Grand
Park MGM
West Gate Las Vegas
Sahara
Flamingo
The Rinqなど

受け取りに必要なもの

・登録したメールアドレスに送られてきたQRコードまたはコンファメーション番号

・身分証明書(パスポート、アメリカのIDなど)

今回はWynn Hotelでバッジピックアップをしました。

こちらの場所はやや分かり難い所にありましたので、今後大きなコンベンションに参加される方に向けて受け取り場所までの行き方を紹介させて頂きます。

はの
関係のない場合は、スルーして下さいね!

NAB Showのウェブサイトには、Wynn Hotelの受け取り場所はRegistration Desk 3 & Registration Desk 5と書かれあり、ホテルの地図を探してもこの場所がどこにあるのかがよく分かりません、、、。

目印となるモノは、この2つの中華料理店。

①中華料理店 Red 8
②高級中華 Wing Li

一般の宿泊者が利用する正面玄関を入ると、このような温室があります。

そこから右回りにチェックインカウンター(Registration)がありますので、そちらを通り過ぎメリーゴーランドに向かって歩きましょう。

頭上の看板に、「Red 8」のサインがありますのでそれに沿って歩いて下さい。

さらにカジノフロアーを左手に見ながら壁沿いに歩いていくと、右手にRed 8というカジュアルな中華料理店があります。

そこを右手に曲がると突き当りにWing Liが見えてきます。

こちらをDinner Entertainment Dreamsの方へ道なりに進みます。

するとBallroomと呼ばれる会議室のような場所を歩いて行き、更に30m程行くと左側にRegistration Desk3があります。

(Dinner Entertainment DreamsからこのDeskはほぼ見えないです)

チェックインカウンターのようなデスクがありますので、こちらが受け取り場所。

尚、大きなコンベンションでWynn Hotelに受け取り場所がある際には、多くがこちらがデスクとなっています。

カウンターの上に置かれた機械にQRコードをかざして、係員に身分証明書を提示すると、その方が30秒でバッジを印刷してくれました。


これで準備完了。

Tips:

①以前はこのバッジにフォルダーが付いてましたが、現在は簡素化されて印刷したものにストラップとなっています。

②最近のコンベンションでは、係員の人から「再発行する時は有料だから絶対に無くさないでね」と念押しをされます。

LVCC会場の様子

それでは実際に会場の中へ入っていきましょう!

大手企業の放送機器が見えてきました!

こちらではスタジオでのライブミュージック&放送のデモンストレーションが行われており、撮影現場はこのようになっているのですね。

Microsoft社にやってきました。MicrosoftといえばAIが話題ですので、エンターテイメントとAIを駆使したサービスAzure AIやBeat the Buzzrが紹介されていました。

次はAT&T Businessへ。AT&Tはアメリカダラスに本社のある世界最大級の通信の会社で、アメリカでは携帯電話のプロバイダーとして、こちらのサービスを使っている人も多いと思います。

こちらでは、インターネットが受信できないような砂漠の中や山中でもいち早くデーターを取得し、それをいかに早く人々に届けるかということで、そのシステムが搭載された車、ドローン、人間が立ち入るコトの出来ない場所で撮影をする場合のロボット犬が展示されていました。
(犬の写真は撮り損ねてしまいました)

余談となりますが、アメリカのスポーツチャンネルではユタ州の岩山の上から自転車やバイクで一気に下へ駆けおりるスポーツが行われており、データが届かないような山の中でもLive生放送をやっているということは、AT&Tのような通信サービスが使われているのだなと想像します。

(写真はイメージでRed Rock Canyon)

会場をぶらぶらと歩いていると、Verizon、ENCO、Axel Technologyなどなど、アメリカ国内の企業や海外からの参加企業の出展もありました。

こちらではお客様との商談、または雑談が行われていて、みなさん楽しそう!

AIを駆使した動画クリエーションの会社では、パソコンでトカゲ(?)のような爬虫類を操作していました。

このトカゲはロボットととは思えない程のリアルな動きで、相手の目を見ながら話をしてくれます。

左右に動いても私の目を追いかけてきますので、少しぎょっとしました。

(インスタに動画を上げてみました。気になった方は要チェック)

昨今のAIを使ったサービスや製品は、どちらの業界も話題になっているのが感じられます。

各会場にはステージが設けられており、スピーカーの方々が放送業界のトレンド、テクノロジー、AI、クリエーションについてのセミナーや勉強会が行われていました。

最終日には、アメリカのコンテンツクリエーターのCasey Neistatさんが登場。

(NY在住のYoutuber・映像・映画クリエーター)

会場には、開始時間前から20~30代の方々が集まっていました。

ステージではCaseyさんがこれまでやってきたYoutubeでの活動や家族が増えてからの心境の変化、これまでのクリエーション、AIが入ってきてからの未来など、彼が今感じている事などを話してくださいました。

その中で、心に残ったフレーズは、

You get so much further in life by just being nice.
(周りの人を大切にすることによって、素晴らしい仲間が集まってきて、人生はさらに前進し、その結果として素晴らしい作品や観ている人達を感動させられる作品を作ることができる)

という言葉。

そしてこれから動画クリエーションにもAIがどんどん入ってきて、良いものはAIで作ることができると思うけど、画面の向こうにいる人を心から感動させられる「素晴らしい作品」は、やっぱり私達人間だから出来ることであり、あまり心配する必要はないんじゃないかな、、、とも。

このセッションが終了すると、ファンやクリエーターの方々がステージ周辺に集まり、Caseyさんと一緒に写真を撮っている若い世代をみると、彼のコンテンツに影響を受けた人が映像や通信の業界に興味を持って、世界各国からこのようなイベントに集まってくるのだなと感じました。

最後にNAB Showで展示されていた機材などをリストで書き出してみました。
(素人なので業界用語は分からりませんので、ご了承ください)

・テレビ放送局のカメラ機材
・カメラの脚立
・撮影用グリーンバック
・天気予報のレーダー
・天気予報で使う車両
・スタジオのライト
・AI動画を作成する
・モニター
・音響システム
・動画編集ソフト
・ラジオ局の機材
・マイク
・電話の通信会社
・通信用の車、ドローン、ロボット犬
・アンテナ
・無線機
・映画の撮影現場で使う撮影機材など

補足として、会場にあるLVCCのNorth Hallでは大きな改装工事が行われていましたので、来年は新しい建物に生まれ変わっていると思います。

(2024年4月現在)

NAB Showで感じたコト

NAB Showや普段の生活で感じた放送業界について、個人的な感想で終わりにしたいと思います。

会場内をウロウロとしていると、

「どこかで見たコトがあるけど思い出せない人が隣りにいる、、、」

と考えていると、以前働いていた会社の動画に出演している人(コンテンツクリエーターさん)で、今回のNAB Showではその方がCo-HostとしてYoutubeでこのイベントを紹介していました。

どの業界にいてもみんなどこかで繋がっているな~としみじみするのと同時に、このような大きなイベントでは、インフルエンサーと呼ばれる方々を招いて、お客様に興味を持ってもらうよう頑張っているのだなと感じました。

また長年ラスベガスに住んでいると、ふとしたところでラスベガスのローカルテレビのアナウンサーとの出会いがあり、今年に入って他州のテレビ局に転職しましたが、朝の番組では彼女が天気を伝え、お昼のFMラジオ番組では、これまた彼女がラスベガスの天気や道路状況を伝えている、、、。

昨年に行われたF1のレースには、ヘリコプターに乗った彼女が道路交通状況の実況中継を行っており、働き者だなと勝手に思っていました。

(2023年F1ラスベガスの様子)

しかし、彼女が他州へ行く前に放送やラジオについて聞いてみると、元々は天気予報士だけどそれ以外にも必要に応じてどんな仕事にもチャレンジしてきた中で、ヘリコプターからの中継が一番好きだとか。

これからはそのニーズがある大きな都市へ行って、ラスベガスでは出来なかったような実況中継をやって行きたいと話してくれ、

彼女の表情や思いを聞いた時に、この放送業界に「パッション情熱」があるのだな~と感じました。

そして、画面を通してそんな彼女を知った若い世代が放送業界に憧れて入ってくるのだなとも。

このNAB Showでは、彼女と同じようなパッションを持った方々が世界中から集まり、オンライン上のイベントにはないような「人と人との繋がり」を感じることができのかもしれません。

(池上通信機さんの出展ブース)

会場内を歩いていると、そんなことを思ってしまいました。

まとめ

こちらの記事では、2024年度のNAB Showについてご紹介させて頂きました。

これまでの放送や通信の垣根を超え、素人ながら映像クリエーションとして大きく変化している様子が伝わってきたイベントでした。

来年のNAB Showに参加してみようかなと思った放送通信の関係者、映像や写真クリエーターさん、メディア関連、教育関係、Youtuberの方は、2025年4月6~9日にここラスベガスで開催されますので、ぜひ参加してみてくださいね。

会場で同じようにパッション情熱を持ったクリエーター達に出会えるはずです。

最後まで読んで下さってありがとうございました。

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