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ラスベガスの「はの」です。
2025年1月19日~21日まで、ラスベガスのコンベンションセンター(LVCC)で、食品関連のコンベンションFancy Food Show 2025が行われました!
毎年、その年で一番初めに行われる大規模な業界イベントとして、アメリカ国内はもちろん、世界各国から多くの食品に関連するお店や企業が一堂に集まり、2025年のトレンドや新商品をいち早く知ることができるイベントとして、注目を集めていました。
今年の出展数は世界各地から1060以上。日本からも70を超える販売店や企業が参加。
しかし、アメリカの食品関連のコンベンションをご存じない方(昨年の私です)にとっては、
ラスベガスで行われた食品関連のコンベンションって何?
と、疑問に感じるかもしれません。
そこで、こちらの記事では、
・アメリカの食品業界に興味がある
・Fancy Food Showを知らない
・日本で専門店を営んでいる
・日本の出展企業を知りたい
このような方々に向けて、
1月にラスベガスで開催されたコンベンションFancy Food Show 2025の様子、出展企業など、当日はラスベガスのローカルニュースにも取り上げられていましたので、その様子もご紹介します。
そんな私はラスベガス在住20年、現在も旅行関連の仕事をしながらラスベガスの魅力を発信しています。
それでは、さっそく始めていきましょう!
※目次をクリックすると、ご興味のある項目だけを読むことができます。
Winter Fancy Food Show
まずは、このコンベンションを主催している団体について、Specialty Food Associations (以下:SFA)は、1952年に設立された非営利団体で「会員制」の業界団体で、現在は、アメリカはもちろん世界の約3500以上の企業・専門店が加盟しています。
会員さんは、食品に関わる専門職人さんから、輸入業者、卸売業者、流通業者、小売業者、起業家など様々で、このSFAが主催となり、1年に2回行われる会員メンバー向けのコンベンションがFancy Food Show。
夏はニューヨーク、冬は過去4年間はラスベガスで行われています。
(※2026年からはカリフォルニア州で開催決定)
どのような出展があるのかは、次の項目でご紹介していくとして、
このコンベンションにお客様として参加される方は、食品業界でもこのような業種のバイヤーさんが多いとのこと。
例えば、、、
・スーパーマーケット
・専門店
・ネットショップ
・ギフトショップ
・ディストリビューター(※)
・食品サービス業者
・輸入業者
・教育者
・インフルエンサー
・投資家など
(ラスベガスのNakata Market)
又、この参加者の中には、アメリカ大手スーパー(Costco, Whole Foods, Sprouts, Aldi, Kroger, Albertsons, Macy’sなど)からも参加されていて、新商品やこれまで扱ったことのない商品を発掘する為に、Fancy Food Showに参加され、そこで商談へと進むケースもあるようです。
このように、Specialty Food Associationsでは、食品業界内における「コミュニティー」の役割があり、会場内を歩いていると、この団体で働いている方とメンバーさんが仲良く名前で呼び合い楽しそうにおしゃべりをしているのを見かけると、食を通して情熱パッションがある方々が集まっている団体なのだなと感じました。
LVCC会場の様子
(ラスベガスコンベンションセンター:LVCC)
ラスベガスの中心部にあるコンベンション会場LVCC。世界規模の展示会、カンファレンス、トレードショーなどが開催される施設で、ラスベガスの観光局(Las Vegas Convention and Visitors Authority, LVCVA)が所有しています。
大規模なコンベンションは、多くの場合、この会場で行われています。それでは、会場にあるバッジピックアップでバッジを受け取り、早速中へ入っていきましょう!
スタートアップからアメリカの大手食品メーカーまで、会場いっぱいに商品が並んでいて、展示者の半数以上は、アメリカの卸業者・食品メーカー・生産加工会社・専門店。
(European Imports)
各ブースでは試食が行われ、気になる製品が見つかれば、その場で担当者に質問することもでき、サンプルなども頂くことができます。このイベントに参加すると、効率よく取引業者を見て回ることができるのもメリットかもしれませんね。
(Symphony Pastries)
こちらは、アメリカニュージャージー州にあるケーキの専門店。アメリカのスーパーマーケットのベーカリーで、このようなショーケースに入ったケーキがありますよね。
このイベントは、食品に関わる全てが含まれていますので、このような持ち帰りカップ、容器、袋などを展示している会社もありました。
(持ち帰りカップやBoxの展示)
また、ロサンゼルスからは、マーケティング専門の会社が出展しており、食べ物の写真や動画を撮影する機械でデモンストレーションを行っていました。
(Pola Marketing)
メインステージでは、3名のゲストスピーカーが食品業界における今年の流行やお金に関してのディスカッションをされていました。このような勉強会も行われているのですね。
また、会場の一角には、今年の新商品やトレンドがカテゴリーに分かれてディスプレイされ、このような展示を一つ一つ見ていると、1日では回り切れない程。
例えば、パスタ。これまではドライパスタが主流でしたが、それに加えて、加熱済みの生パスタを使って、レストランの味を家庭でも再現できるパスタソースなどに人気があるそうです。
アメリカの出展企業
(ギフトセットの専門店)
アメリカの出展は、大手食品メーカーから専門店まで約754もの参加があり、その中から3つを厳選してご紹介します。
Jelly Belly
カリフォルニア州に本社があるJelly Belly Candy Companyです。
アメリカで人気のジェリービーンズで、アメリカのスーパーマーケットやガソリンスタンドへ行くと必ず置いてあるようなお菓子です。ジェリービーンズといえば、フレーバーの数が有名で、今では50種類以上もあり、シーズンやコレボ商品などがあれば、さらに新しい味が誕生しているそうです。
Ethel M Chocolate
ラスベガスから参加のEthel M Chocolateです。
高級チョコレートの専門店で、1981年にEthel Mars(エセル・マース)さんが設立したチョコレートブランドで、名前は彼の名前からきています。
ラスベガスの東側にEthel Mの工場があり、誰でも工場見学をすることができて、クリスマスシーズンになると工場前にあるEthel M Botanical Cactus Garden(サボテンガーデン)には、クリスマスのイルミネーションが登場します。
europastry
スペインのバルセロナに本社がある、冷凍パン生地で有名な製パン会社です。
アメリカには、ニューヨークにeuropastry USA本社があり、アメリカ以外にも世界の約80か国にこちらのパンを流通させているようです。
また、europastryでは「Dots Original」というドーナツのブランドがあり、この商品は主にカリフォルニア州のスーパーで購入できるそう。
「ラスベガスでは、このドーナツは買えないのよ~ごめんね。」と、頂いた可愛いドーナツ。食べるのがもったいないような可愛いドーナツだと思いませんか。食べてみると、スーパーマーケットで販売しているドーナツとしては美味しかったです。
食べ終わると、「Creating a delicious world through baking」の文字。会社のモットーでしょうか。
その他、アメリカからの展示品。
・ドレッシング
・チーズ
・オリーブオイル
・ホットソース
・缶詰
・スープ
・ワイン
・調味料
・冷凍食品
・持ち帰り用の容器
・商品のパッケージ
・ギフトセット
・商品の撮影をする会社など
コンベンションの様子は、ラスベガスの地元のテレビ番組「Fox 5 Las Vegas」や他のテレビ局でも取り上げられていましたので、出展することによって、このようにアメリカのメディアにも取り上げて貰えるチャンスがあるかもしれません。展示者としては、海外のコンベンションに参加するメリットは大きいように感じます。
日本の出展企業
日本全国から食文化を世界に広めるべく約76社が参加され、出展数では、アメリカ、イタリアに次く数でしたので、日本の存在感と共に、日本の製品を海外に広めたい、知ってもらいたい、という熱気が伝わってきました。
かね七株式会社
富山県に本社がある食品メーカーさんです。創業100年以上で、今もなお伝統的な製法を守りながら、現代の食生活に合った商品を開発しており、地元富山の食文化を大切にしているそうです。
主に調味料やだし、加工食品などを製造・販売していて、「かつおだし」や「だしパック」は、日本のスーパーでも見かけたことがある人もいらっしゃると思います。
今では中国、オーストラリア、アメリカ、イギリスにも商品を輸出していて、グローバル食品メーカーさんです。
小柳農場 Koyanagi Farm
長野県から小柳農園さんです。代表者の方が自ら作っている長野のお米や商品の紹介をして下さいました。特に、胚芽米のおとりもち(ブラウンライスのおもち)は、製法がとても難しいそうで、確かにお餅といえば白米なので、見た事がありませんでした。
また、現在はおはぎのセットの商品があるということで試食させて頂くと、おもちがふんわり柔らかく、あんこの固さや甘さも丁度良くて、日本の美味しいおはぎでした!
海外に住んでいると、たまにおはぎが食べたくなります。手作りもいいのですが、一人分でしたら、多少割高でも、こんなに美味しいおはぎがあるのなら、今度から買って食べてみようと思いました。
日の出屋製菓(Greenpower Nanohana)
こちらのブースでは、富山県の特産品や製品をGreenpower Nanohanaさんが紹介していました。
その中でも、日の出屋製菓さんの「しろえび小判」。富山米100%で富山のしろエビを練り込んだおせんべい。
試食させて頂くと、塩味がちょうど良くてサクッと軽い感じで食べられるので、とっても美味しかったです!近々、アメリカの某大型有名スーパーで販売されるそうですので、今から楽しみです。
キューピー株式会社
日本では誰もが知っているキューピーマヨネーズ。冷蔵庫を開けるとどのご家庭にもありますよね。
そんなキューピー株式会社のアメリカの子会社(Q&B FOODS, INC.)からは、マヨネーズだけでなく、キューピーの商品が展示されていました。
特にドレッシングはアメリカでも人気があり、2024年にはラスベガスのCostcoに胡麻ドレッシングが販売されていました!
「Costcoに置いてくださったおかげで、あの美味しいドレッシングを一般の人(私よ)が手に取って食べることができるようになりました」と、ついお礼を言ってしまいました。
また2025年5月頃には、アメリカのテネシー州に第2の米国工場が稼働され、家庭用のドレッシングやマヨネーズの生産が始まるそうです。日本の食品会社の勢いを感じます。
その他、Japan パビリオンの展示会場に出展していた会社を写真で紹介。
(熊本:マルキン食品)
(静岡県:世界緑茶協会)
(福岡県:株式会社マルタイ)
(栃木県:株式会社波里)
(長野県:株式会社マルモ青木味噌醤油醸造場)
(高知県:有限会社 高知アイス)
(香川県:石丸製麺株式会社)
(カリフォルニア州:Uogashi Global Innovations, LLC)
(東京都:株式会社マコト)
(岐阜県:森白製菓株式会社)
上記は、ほんの一部のご紹介でした。
アメリカでは日本食はとっても人気がありますので、このような世界的なコンベンションで、日本の素晴らしい食文化を知ってもらう為にのFancy Food Showは、「貴重な発信の場」になっていると感じました。
海外の出展企業
(韓国のHAITAI ICE)
日本のパビリオンを後に、世界各地からのパビリオンや各国から参加されていたブースを写真でご紹介。
(イタリア)
(カナダ)
(パキスタン)
(フィリピン)
(スペイン)
(インド:Indian Treat)
(台湾:Isabelle)
2025年のFancy Food Showでは、イタリアから83出展、フランスから13出展、カナダから39出展、中国14出展の参加があり、年々出展国が多くなっているようです。
今後の開催
最後に、今後のFancy Food Showの予定です。
【2025年】
2025 Summer Fancy Food Show
日にち:6月29日~7月1日
開催地:Javots Center, New York City
【2026年】
2026 Winter Fancy Food Faire
日にち:1月11~13日
開催地:San Diego Convention Center
111 Harbor Dr, San Diego, CA 92101
【2027年】
2027 Winter Fancy Food Faire
日にち:1月17日~19日
開催地:サンフランシスコ
これまで冬季はラスベガスで約4年間開催されていましたが、来年からはカリフォルニア州で開催されます。ラスベガスではありませんのでご注意下さい。
なお関係者の方にお話しを伺うと、今後は他都市で開催して、常に新しいコトにチャレンジしていきたいとの事でした。
まとめ
こちらの記事では、1月にラスベガスのコンベンションセンターで行われた、食品関連のコンベンションFancy Food Show 2025についてご紹介させて頂きました。
日本からの出展者、アメリカ、海外の出展者、誰に向けてのイベントなのかをご紹介させて頂きました。
今回のイベントでは、「自分たちが作った製品や大切にしている文化を世界の人々に伝えたい」
という思いが、国を問わずに各出展から伝わってきました。また、このような食文化は観光にも繋がっていると感じています。今回、ブースでお話しを聞かせて下さった方々、本当に有難うございました。
最後まで読んで下さってありがとうございました。
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