コロナ禍にアメリカの救急病院へ行ったら?

  • 2022-01-22
  • 2022-12-22
  • 生活

こんにちは!「はの」です。

先日、仕事が終わり夕食のワカメうどんを食べた直後に、胃に激痛が走りました。

あ~痛たたた~!!!!!!!!

その痛みは胃から腸へと進み、もう起き上がることができずに翌日まで痛みが続きました。

もう無理!クイックケアへ行こう。コロナ禍なのでこの時期に病院に行ってもいいのかな??

と思いながら痛くてどうしようもない状況だったので看護歴42年の義母に相談したところ、

クイックケアだとその場では治療をしてもらえない可能性があるから、Emergency Room (以下:ER)に行ったほうがいいとアドバイスされました。

(クイックケア:症状が軽い病気のケア、風邪などの症状、発熱、緊急性がないような場合に行くことが多い)

こちらの記事を読むと、コロナ禍の救急病院の様子問診でダメ出しされたNGワード医療現場で働くナースプラクティショナー

救急病院で使う英語病気になって初めて気付く大切なコトを知ることができます。

そんな私はアメリカ在住16年、日米企業で約20年間働いており現在は夫と義母と暮らしています。

それでは早速始めていきましょう!

救急病院内の様子(1月2022年)

(写真はイメージです)

胃腸の激痛で一晩中眠れなかったので、早朝7時に家から車で10分のところにあるERに夫に連れて行ってもらいました。

まずERの入口玄関先でおでこにピッっとする体温検査。

今回は、連れ添いの夫も一緒にロビーに入ることができたので夫も体温を測りました。

(2021年9月義母が肺炎になってERに行った時は、連れ添いは病院内に入ることができませんでした)

体温検査が終わると受付で身分証明書を提出してロビーで待機。

その待合室には、約10名の患者さんが順番待ちをしており、ソファーは6フィートの間隔(約182cm)が開けられていました。

 

ぐったりして待っている間に、保険証の確認と支払いの為の移動式キャッシャーがやってきました。

そのデスにはパソコンとプリンターが備え付けられており、

担当の人は恐らくバイリンガル(2か国語)かトリインガル(3か国語)を話すような女性で

個人情報、保険の情報を伝え、それが終わるいつものサインをさせられてCopayの支払いです。

治療が始まる前に支払い。

救急病院ってとりっぱぐれがないように(笑)、お会計係の人は自らやってくるんですよね。

 

その後、通常は下の写真にあるようなERのベッドに行くのですが、

恐らくコロナ対策なのかそこへはいかずにロビーの面会室のような小さな部屋に通されて

ナースプラクティショナーNurse Practitioner(以下:NP)と看護師さんによる問診が始まりました。

最近の医療現場ではこのNPさんがよく登場するようになりましたので、これについては下に詳しく書いています。

その若いNPさんの格好がとってもおしゃれで、頭にはスポーツをする時につけるヘアーバンド、黒のTシャツに白衣、黒のジョガーパンツ、コンバースのオールルタースニーカー、

いまにもバスケをし始めそうな動きやすい格好で

次から次にやってくる患者さんのケアで走り回っていました。

医療現場でGoogle先生はNGワード

そうこうしているうちに、そのバスケのNPさんとの問診が始まりました。

どうしてここにきたの?何が原因だと思う?

実はクイックケアかERで迷っていた時に、自分の症状をGoogle検索をしたところパラサイトの症状による腹痛?と思ったのでそれを伝えると

その場にいた看護師さん2名とその隣でパソコン入力をしている若い男性が「クスクス~」と笑って、

Oh my god, Google?! Did you research about your Symptoms on Google?

とみんなで顔を見合わせて笑い始めたのです。(笑)

Don’t trust Google. If it was a parasite, did you go out of the United States? It’s not a parasite from your symptoms.

>>Googleは信じないでよ~、パラサイトだったらアメリカ国外に出てたの?あなたの症状からはパラサイトは考えにくいわよ。

と、その後は食中毒を疑われましたが、原因がはっきり分からないから血液検査、尿検査、心電図検査をやってみましょうということで次に進みました。

ここでその場にいた皆さんから言われたことが、

Googleは信じてはダメよ。Googleで調べて自分で判断するのはとっても危険だから!

です。医療現場でGoogle先生はNGなのです。(当たり前か)

 

その後は心電図検査(EKG)へと進み、お腹や胸あたりにペタペタとマキロン虫刺されパッチのようなものを貼って検査をし、

その流れで血液検査、尿検査に進みました。

その間、見た目は20代前半の若い看護師さんが手際よく終わらせてくれて、その後ロビーで待つこと約10分。

そして次は別室で薬の投与です。薬を投与される前は一つ一つ

「この薬はOOだからね、入れるよ~」

という説明がありました。そこまできたらゴールは近い!

最後にロビーの片隅で点滴。20年ぶりにする点滴でした。

 

以前は大学生の頃に熊本の田舎街で集団食中毒にかかった時だったな~なんて懐かしい思いにふけ

薬の投与&点滴をしてもらったという気持ちから、なんだか体調も回復してきて余裕が出てきました。

 

ロビーの向こうでは、大工さんの格好をした患者さんが悲鳴を上げて痛がる姿を見て、

「あれは痛そう、あの痛みは数年前に夫がやった腰痛ヘルニアだわ!」

と遠目で見ていたと思ったら、

15分後に薬を投与された患者さんが何もなかったように私の目の前をスタスタと歩いて帰って行く姿を見て

薬の力って凄い!ある意味怖いわ~

と思った瞬間でした。

 

またロビーで待っている時に、前に座っていたカップルがお揃いのドラゴンボールゼットのトレーナーを着ており

それにはスーパーサイヤ人が大きく描かれており、体がダルイながらもこの歌が頭に流れてきて、

チャーラヘッチャラー
何が起きてーも気分は
へのへのカッパー

なんでへのへのカッパなんだろう?こっちはへのへのカッパどころじゃないよ

と感じた次第でした。

 

今回、病院で払った自己負担分(Copay)は、$150(日本円で約15000円)でしたが

これから正式な「医療費」が郵送されてくるので、最終結果を考えるとやや不安を感じます。

(心の声:医療費は高いんやろうな。でもカラダが良くなったのでお金には代えられません、有難いです。)

医療現場で働くNurse Practitionerとは?

ナースプラクティショナーNurse Practitioner(以下:NP)っていう職業を聞いたことありますか?

最近はどこの病院へ行っても必ず登場するのがお医者さんではなくNPさんです。

NPさんって、正看護師さん(レジスタードナース)よりも多くの権限を持っていて、お医者さんと同じくらいの責任を持っているそうです。

その為、薬の処方、患者さんの診察、検査の指示、病気の診断、治療を行うことができ、

nurse.orgからの情報によると、私が住んでいるネバダ州を含めアメリカの25の州(ハワイ、アラスカ、ワシントン、オレゴン、アリゾナ、カンサス、その他の州)で

完全な診療権限を持っていますので、医師の監督下で働く必要はないそうです。

残りの州では正看護師さんよりも多くの権限を持っているものの医師の決定が必要だそうです。

尚ナースプラクティショナーに関する規定は州によって違います。

 

そういえば、私がよく利用するアメリカのドラッグストアーCVSWalgreensなどには、

風邪の症状などを診断してくれるNPさんがいたり、

最近ではかかりつけのお医者さんのオフィスや婦人科検診などには必ずNPさんが登場してきます。

さらにはNPさんでも専門職(Nurse Practitioner Specialties)があって、その中には

・Family Nurse Practitioner
・Women’s Health Nurse Practitioner
・Emergency Nurse Practitioner

というポジションがあり、私が診て貰った人は全てこのスペシャリストさん達だということが分かりました。

尚、NPになるにはまずは正看護師の資格を取って、それからNP専門看護大学の2年・4年の学位が必要になるようです。

最後にNPさんの全米平均年収は、$117,670(日本円で約1千2百万円)とのことです。

(これは州や都市によって大きな差があると思われます)

病院でよく使われるフレーズと英単語

病院へ行くと必ず聞かれるフレーズとよく耳にする単語がありますのでご紹介します。

Can I have your ID and Insurance card, please?
>>身分証明書と保険証をお願いします。(治療が始まる前に必ずこの2つを確認されて、10枚以上の書類に同意のサインを書く)

Why did you come to the emergency room today?
>>今日はなぜ救急病院にきたのですか?(問診、薬の投与、看護師さんが確認の為に何度も聞いてくる)

Do you have any allergy?
>>アレルギーはありますか?(治療を始める前に必ず聞かれる)

救急病院で使われる英単語

IV(静脈注射)
EKG(心電図)
Urinalysis(尿検査)
Laboratory (血液検査)
Nausea(吐き気)
Vomiting (嘔吐)
Stomach Flu(お腹の風邪)
Symptom(症状)
Prescriptions(処方箋)

そして元気になった今、今回の検査結果やもらった書類を見返しているとCommon Emergency Awareness Tipsというのが書かれてありました。

それには、脳卒中の症状と心臓発作のサインについて書かれてありましたので、英語の勉強と万が一の為に読んでみたのでご紹介。

Is it a Stroke? Act FAST and check for these signs:
(脳卒中ですか? 迅速に行動し、これらの兆候を確認します。)

Face: Does the face look uneven?(顔:顔が不均一に見えますか?)
Arm: Does one arm drift down?(腕:片方の腕が下にドリフトしますか?)
Speech: Does their speech sound strange?(スピーチ:彼らのスピーチは奇妙に聞こえますか?)
Time: Call 911 at any sign of stroke.(時間:脳卒中の兆候が見られたら911に電話してください。)

Heart Attack Signs (心臓発作の兆候)

-Chest discomfort: Most heart attacks involve discomfort in the center of the chest and lasts more than a few minutes, or goes away and comes back.
(胸部の不快感:ほとんどの心臓発作は、胸部の中心に不快感を伴い、数分以上続くか消えて戻ってきます。)

-It can feel like uncomfortable pressure, squeezing, fullness or pain.
(それは不快な圧力、圧迫、膨満感または痛みのように感じることがあります。)

-Discomfort in upper body: Symptoms can include pain or discomfort in one or both arms, back, neck, jaw or stomach.
(上半身の不快感:症状には、片方または両方の腕、背中、首、あご、または胃の痛みや不快感が含まれる場合があります。)

-Shortness of breath: With or without discomfort.
(息切れ:不快感の有無にかかわらず。)

-Other signs: Breaking out in a cold sweat, nausea, or lightheaded.
(その他の兆候:冷たい汗、吐き気、または立ちくらみで勃発。)

-Remember. MINUTES DO MATTER If you experience any of these heart attack warning signs, call 911 to get immediate medical attention!
覚えておきましょう。 議事録は重要ですこれらの心臓発作の警告サインのいずれかを経験した場合は、911に電話して直ちに医師の診察を受けてください!

英語の文章の中で、全て大文字になっている部分は強調の意味ですので、その部分には特に注意して下さいね。

まとめ

今回の記事では、アメリカの救急病院の様子Googleで勝手に判断してはいけないコト最近医療現場でよく出会うナースプラクティショナー

最後に病院で使う英語をご紹介させて頂きました。

元気になった今、改めて健康の有難さを感じています。

医療機関からの請求はいくらになるんだろうと少し心配ではありますが、健康なカラダがあるだけで十分です。

 

さて来週は精密検査で人生初めての胃カメラをするので今から緊張していますが、

コロナ禍でも明るい笑顔と優しさで患者と接してくれた医療従事者や関係者の方々に、この場を借りて感謝申し上げます。

本当に有難うございました。

そして何よりも病気になって人の優しさを改めて感じた1週間でした。

普段の生活の中では気が付かないような周りの人からの親切心や優しさを身に染みて感じ、

「当たり前」になっていた大切なコトを再認識させて頂きました。

今回学んだコトは、将来同じように苦しんでいる人に返して行けるような人間になりたいと心から思いました。

有難うございました。

こちらではスタジオでのライブミュージックが行われていました。